織物博物館:MUSEO DE ARTE TEXTIL Y ETNOGRÁFICO “ASUR”
【住所、開館時間】
住所:Calle San Alberto Nº 413
開館時間:月~金: 08:30 - 12:00, 14:30 - 18:00
土曜日: 09:30 - 18:00
スクレを含むチュキサカ県北部からポトシ県にかけての地域は、ヤンバラ文化が栄え、ハルカ織り、タラブコ織りなどの独自の精巧かつ緻密な織物文化を生み出してきました。
この織布の作業は、女性だけでなく男性も行います。
ところが、時代と共にこの伝統が失われてゆきます。そこで、あるNGO(ASUR)が伝統織物の継続支援を始めました。この活動が継続され、今では織物博物館を持つまでに発展し、織物の伝統が受け継がれています。この織物博物館の正式名称は、「アスール織物芸術民族学博物館」です。
数ある織物の中でも織物博物館で売られている織物の質は最高級のものです。
織物の色は赤と黒が主体で、そのデザインは集落毎に異なります。
博物館は1階が売店、2階が展示室と織物の実演コーナーになっています。
博物館2階の展示室入り口。ここで入館料を支払います。
【織物博物館の写真】
博物館入り口
熟練職人による機織りの実演。
1階中庭
1階の売店で、熟練職人が織った織物を買うことができます。値段は結構高いのですが、品質が全く違うのと、品揃えの点で、ここで買うことをお奨めします。織物は、展示してあるものだけではなく、箪笥の引き出しのような収納場所にたくさん保管されていますので、好きなデザインとサイズを選ぶことができます。
[1階売店]
[売店内部。この奥と2階にたくさん展示されています。]
ヤンバラ文化と織物の詳細については、別の機会に書くことにします。面白そうなので、博物館で本を数冊買ったのですが、まだ読んでいません。そのうち読んでご紹介したいと思います。
【追記 2011.2.12】
昨日の新聞に、この博物館のことが出ていました。
この博物館の運営は、ASURという財団(正式名はものすごく長いので省略)が県と20年間の契約のもとに行っているのですが、政府の法律により、県が財団に対して経営権の返還を求めているのだそうです。契約してからまだ10年しか経っていないので、本来であればASURはこの要求を拒否できるのですが、新しい法律は経営を農民団体に委ねることを目指しているようです。ASURは博物館の経営だけでなく、農民に対して機織りの研修も幅広く行っています。
ボリビア政府はいろんな所でこの方式を採用しています。うまくいっている所の経営権を横取りして、国や支援者のものにする方法です。経営経験のない人たちの手に渡れば、どうなるかは、歴史が証明しています。