宗教関係の遺跡よりも、こんな遺跡の方が好きです。
人工衛星から肉眼で見える唯一の人口構造物、万里の長城。こういう構造物を見るとワクワクします。
季節は1月。冬の中国は本当に寒い〜
万里の長城は、一般には秦の始皇帝が造ったと言われているが、現存するものは明の時代のもの。1987年に世界遺産(文化遺産)に登録された。
長城は1本の線的な構造物ではない。それぞれの時代に、その時代の自国の領土を守るために造られたことから、幾重にも建造されている。
写真は、北京近郊の「八達嶺長城」だと思うが、実はよく分からない。
なにしろ、外国に行くときには、ガイドブックを持たずに出かけるので、自分がどこにいるのかさっぱり分からない。そのうえ、方向音痴。
この時は、時間ができたので、通訳を雇って、万里の長城が見たいと言って連れていってもらった。北京から2時間半くらいかかったように記憶しているが定かではない。
万里の長城で関心があったのは、建造方法。
非常に険しい場所にも造られていて、大変な作業だったことが伺える。
このような古い建造物を見るときにはいつも、「どうやって造ったのだろう」と建設当時を思い描きながら見ている。
歴史の本に載っている偉い人ではなく、実際に造った人たちや工事監督をした人たちの方に関心がある。だから、どこかから抜き書きしたような旅行ガイドブックは持ち歩かない。
訪れた遺跡は、現在はあまり人が住んでいない場所だが、建設当時は、大きな町が一つできたと思う。
長期間の建設作業に携わる人たちの生活を支えるためには、住宅、食糧が必要だが、険しい山の中にそのようなものはない。
このため、これらを供給する「町」ができていたと思った。なんでも規模の大きな中国のことだから、数万人規模の町が建設のためにつくられたのではないだろうか。
現在でも、巨大ダムの建設の時は、数千人規模の町ができ、ダムの完成と共に消えている。
長城は基本的には北方からの侵入を防ぐために造られたものだが、実際に見てみると、ホントかなぁと思えてくる。写真の場所は、とても馬で進軍できるような場所ではない。
だから、侵入するとすれば、徒歩である。逆に言えば、馬を使って侵入できる場所は限られている。
徒歩の敵の侵攻を止めるには、通常は砦や城を築くのではないだろうか。機動力のある馬の進軍を留め置くためには、このような壁は有効だと思うが、馬がとても登れないような場所まで長城が続いている。
無論、長城は抑止効果もあり、闘いやすく、守りやすい(長城の上を高速で移動できる)というメリットがあるが、なんとなく、コストパフォーマンスが悪いように感じた。
急峻な場所に長城を築くための建設資材を運び上げるには、相当規模の労働力が必要だったと思った。そして、かれらの生活を支援するグループも相当の人数だったと思う。
長城の効果を考えると、果たして本当に必要だったのかと思えてくる。
平時であれば、国境沿いに見張りを配置すれば良い。他国の歴史の中で、このような長城がほとんど築かれていないことを考えると、何世紀にもわたる長城建造の目的を機能面や必要性から見るのは間違いで、中国特有のものの考え方によるものではないかと思った。







これ、お気に入りのショットです。











