エジプトのピラミッドシリーズの記事です。
エジプトで撮影した写真の入ったハードディスクが突然死し、失われたと思っていた写真でしたが、用心深いネコ師は、CDにバックアップをとっていました(汗)。
今日は、ギザ台地のスフィンクスの南東13kmに位置するジョセル王の階段ピラミッド(Pyramid of Djoser)をご紹介します。
まずは、位置関係から。
Google Earthで見ても分かるとおり、カイロの近くにカッサラと呼ばれるピラミッドがたくさんある地区があります。カイロ市内からは30km程度。普通の乗用車(タクシー)で行くことができます。ネコ師は知人の自家用車で行きました。
カイロの年間雨量をご存じでしょうか。たったの10mmです。ほとんど、雨が降らないということです。このため、ペットボトルの水は必需品です。エジプトでは汗をかきません。すぐに蒸発してしまうからです。このため、遺跡巡りには水分の補給が何より大切です。
カッサラ地区(7km×1.5km程度の区域)にはピラミッドが密集しています。有名なものだけでも、階段ピラミッドの他に、赤いピラミッド、屈折ピラミッド、崩れピラミッドがあります。
サッカラは、アラビア語(英語も同じ)で、Saqqaraと表記します。なぜ、日本語でカッサラと表記するのか分かりません。このように、音自体が異なると、旅行したときに困ります。
カッサラは、古代エジプトの首都であったメンフィスのネクロポリス(necropolis、巨大な墓地または埋葬場所)でした。サッカラにたくさんあるピラミッドの中でも有名なのがジェセル王の階段ピラミッド。ギザ台地にある四角錐の真正ピラミッドとは異なり、その形状は階段状になっています。
では、それ以前のピラミッドはどうかというと、墓地は日干し煉瓦を用いたマスタバと呼ばれる方形の墳墓でした。
このピラミッドの地下には、深さ28メートルに地下室が設けられており、王の遺体を納める玄室があります。危険なため、中に入ることはできません。また、ピラミッドの直ぐ脇には、ピラミッド・コンプレックスと呼ばれる付帯建造物があり、中を見学することができます。
このように、従来のマスタバ形式からピラミッド・コンプレックス形式に変更された理由は、王の墳墓としての神格性を持たせるためと言われています。