「お疲れ様です」と「ご苦労様です」という言葉があります。
どちらも似た意味で使うことがありますが、芸能界では峻別していて、「お疲れ様です」が使われます。
これに注意してTVを見ると、きっちり使い分けていることが分かります。
「ご苦労様」という言葉は、目上の者が目下の者に言う言葉。だから、芸能界では滅多に使われない言葉だそうです。
これを知ったのは20年以上も前のこと。田舎のコンサートを支えたボランティアにフォーク歌手が言ったと聞きました。確かに、そうなのかも知れませんが、このフォーク歌手は、ボランティアをしかり飛ばしたそうです。
「ご苦労様」が、上のように解釈されているのは、昔、お殿様が家来に対して言っていた「ご苦労」という言葉に由来しているようです。しかし、後ろに付く「様」の説明はありません。
確かに、「ご苦労」は、殿様が家臣に言った言葉かも知れませんが、殿様は決して「ご苦労様」とは言わなかったと思います。
これは、きっと、芸能界の都市伝説ではないでしょうか。
昔、映画界の大スターが、「ご苦労様とは目上の者が言う言葉だ」、と叱った、・・・。
それが、TV界にも波及した。
ちなみに、管理人は、「ご苦労様」は使いません。常に、「お疲れ様」を使います。でも、同じ労を労う言葉でもニュアンスは違います。「ご苦労様」は、「労を労う言葉」であり、その仕事の内容を評価する言葉です。しかし、「お疲れ様」という言葉には、仕事をしたということだけで「評価」は含まれません。
本来、(少なくとも、現代用語においては)、この二つの言葉は別の意味合いを持つものであり、「ご苦労様」という言葉の意味合いが違うように感じます。