昨日の続きです。
今日は独立広場(Plaza Independencia)から。
このモダンな建物は劇場のようです。
独立広場に建つこの彫像は、アルティガスのモニュメント(Monumento a Artigas)だそうです。アルティガスって誰?
ウルグアイの独立はとてもややっこしいです。
ウルグアイ独立の父と言われているホセ・ヘルバシオ・アルティガス(José Gervasio Artigas)は、ウルグアイ出身のカウディージョ。カウディージョとは、この時代、南米各地でスペインからの独立を牽引した地域の有力者のことで、民兵も抱えていました。
1807年にイギリスがモンテビデオを占領し、ブエノス・アイレスに攻撃を仕掛けます。ここから先は、以前書きましたコルネリオ・サアベドラの記事とつながるのですが、ブエノス・アイレスの民兵はイギリス軍の撃退に成功し、イギリス軍はモンテビデオからも撤退します。
ブエノス・アイレスの支配を嫌ったウルグアイは、1808年、独立を宣言します。勝手に宣言しただけです。
1810年にブエノス・アイレスでスペインからの独立を求める戦いが始まり、副王軍を破ります(5月革命)。アルティガスも参戦し、5月18日のラス・ピエドラスの戦いで.アルティガスの軍がスペイン軍を撃破し、モンテビデオを包囲しますが、ブラジルからのポルトガル軍に敗れて撤退します。
副王はモンテビデオに逃れ、ここで統治しますが、1814年にブエノス・アイレス軍に敗れ壊滅します。
アルティガスはブエノス・アイレス軍に抵抗を続け、1815年にモンテビデオからブエノス・アイレスの軍隊を追い払い、ラテンアメリカで最初の土地改革を行います。
しかし、ブラジルからポルトガルが攻め込みます。アルティガス軍は戦いに敗れ、その後も、連敗し、1820年、アルティガス軍は壊滅し、彼はパラグアイに亡命することになります。そして、1850年に亡命先で亡くなっています。
アルティガスは、スペインからの独立後、1776年にブエノスアイレスに設置されたリオ・デ・ラ・プラタ副王庁の領有範囲をアメリカのように合衆国制で1つの国とすることを考えていましたが、果たすことができませんでした。
なんとなくグラン・コロンビアを夢見たシモン・ボリーバルに似ていますね。
最終的に、ウルグアイが独立するのは、1828年のことになります。
ラテンアメリカの歴史上、最悪の戦争と言われているパラグアイとアルゼンチン・ブラジルとの三国同盟戦争(Guerra de la Triple Alianza:1864年-1870年)が起きるのは、パラグアイがウルグアイの内戦の助太刀をしようとしたからでした。
この独立広場の地下は、アルティガスの霊廟になっていて、2名の衛兵に守られ、1977年以来、彼はここで眠っています。
この広場の一角にあるのが、旧市街地への入り口に建つ巨大な石造りの門(城砦の門:Puerta de la Ciudadela)。モンテビデオは外敵から街を守るため、1829年まで城壁で囲まれていたそうですが、現在残っているのはこの門だけです。城壁は1742年以降に造られたらしいです。
いよいよ旧市街に入っていきます。サランディ通りです。
何とか広場(おいおい、いきなり脱力の記事かよ?)で骨董市をやっていました。
憲法広場(Plaza de Constitución)です。
これが面白い! 毎週土曜日に開催しているらしく、モンテビデオに到着したのが土曜日というのはラッキーでした。
ネコ師は骨董好きではないのですが、古いものは結構好きかも。見ているだけで楽しいです。こんな訳で、ブログをご覧の方にもモンテビデオの骨董市をお楽しみ頂きたいと思います。
不思議なものがたくさんあって、不思議でないものもたくさんあって、さすがは骨董市です。
これは、時計を修理するキット一式だそうです。完全に揃っているよ、と言われましたが、揃っていても買いたいとは思いません。
この本は、ファッション雑誌のような感じで、1800年代中頃のものです。でも、偽物です。紙面は昨日印刷したような感じで、印刷したのはかなり新しいと思います。本自体は古そうに見えましたが。でも、魅力的な本でした。買いたいとは思いませんが。
本当に、いろいろなジャンルのものが並べられていて楽しいです。
ただ、質の面から言えば、パラグアイのアスンシオンのアンティークショップの方が、値段は5分の1くらいで買えます。ひとつ気に入ったものがあったので値段を尋ねたら、「頭が真っ白」になるような値段を言ってきました。ちょっと変わったランタンです。
このランタンは、レンズが特殊で、牛乳瓶の底を3枚使ったような分厚いレンズでした。とても作りが良く、保存状態も良いので値段を聞いたら、「たまげた!」。250ドルだそうです。
「バカいってんじゃないよ」と値段交渉に入るネコ師。・・・、ではなく、あまりの高さに呆然として、買う気も失せました。
でも、本当は欲しかった。1万円くらいなら買おうかと思ったのですが、ちょっと高すぎ。他の店も見たのですが、このレンズのランタンはありません。どう見ても安っぽい。
ふたたび、ランタンの店に戻り、恨めしそうに見ていましたが、店主は値段交渉に応ずる気配がないのであきらめました。
骨董市はいろいろな国の都市で見ましたが、こんなベラボーな値段を付ける町は初めてです。
モンテビデオは何でも高いです。ブラジル人のお金持ち観光客を相手に儲けている国のようです。以前の記事で書きましたメキシコのカンクーンよりは少し安いといったイメージです。
モンテビデオやブエノス・アイレスといえば、海に面しているので、美味しい海産物が食べれると期待していたのですが、大外れ。魚介類はほとんどありません。
期待していただけに残念です。
まず、魚がない! どうなっているんだ!
次に、貝がない!
寿司屋で出てくるネタはどこも同じで、サーモンとタコだけ! 寿司屋でもマグロを置いている店はかなり少なく、無い時もあるらしい。海のないボリビアのサンタクルスやパラグアイのアスンシオンでさえ、もっとたくさんのネタがあるよ!
ブエノス・アイレスやモンテビデオはラプラタ河の出口にあるので、あまり魚がいないのかも知れません。