記事のタイトルはたいそう大げさですが、エクアドルで最も高い山であるチンボラソ山に行ってきました。
チンボラソ山の高さは、6,100m。こんな所まではとても行けません。車で行ける所まで行きました。それでも、標高4,700m地点です。こんな高い所まで登ったのは初めてです。
案の定、高山病に罹りました。
高山病にはコカの葉が一番。ところが効力は30分くらい。また頭が痛くなります。
エクアドルは、3つの地域に大別することができます。海岸地域の低地部分が「コスタ」、アンデスの山々に囲まれた高地平原地帯が「シエラ」、そしてアマゾンの熱帯低地部分が「オリエンテ」と呼ばれています。シエラと呼ばれるアンデス高地は南北方向に二列の山脈があり、その間に高地平原が広がっています。
6,000m級の高山と聞くと驚きますが、アンデスにはたくさんあります。
アンデス最高峰はチリ・アルゼンチンのアコンカグアで6,960m、第二位はオホス・デル・サラードの6,880m、第三位はトゥプルガト(6,800m)、第四位はメルセダリオ(6,770m)以上がチリ・アルゼンチン・アンデスです。第五位にペルー最高峰のワスカラン (6768m)がランクインします。
チンボラソの6,310mは17番目です。6,000m級の高山がいかにたくさんアンデスにあるかが分かると思います。
Google earth画像
下の画像の矢印の所まで登りました。
チンボラソ山の登る
チンボラソ山の中腹を通る道路をぐんぐん登っていきます。もちろん車でです。
途中で記念撮影。エクアドルの美女二人にモデルになってもらいました。この地点の標高は、4,235mです。
一般道から環境保護区の中に入ります。
入場ゲートがあり、エクアドル人は2ドル、外国人は10ドル支払います。ネコ師もしっかり2ドル支払いました(ん? 細かいことは気にしないように)。
料金所を過ぎてからさらに登っていきます。だんだん頭痛がしてきました。
私の時計では、4,705mを指していますが、Google earthで見ると4,850m地点のようです。
呼吸は苦しくないのですが、頭が痛い! 目の周りがずっしりと重たい感じです。
この地点には宿泊施設があります。ちょうどこの位置から残雪が始まっています。今は夏なので、これより上は万年雪なのではないでしょうか。
頂上は直ぐ近くに見えるのですが、まだ1,460mも登らなければなりません。
スクレの記事で書きましたが、標高3,000mの位置から400m登るのに2時間かかりました。ネコ師には山頂征服など無理なことがこれで分かります。
「そこに山があるから登る」という人がいますが、ネコ師は山があっても絶対に登りません。
景色もきれいだし、空気も澄んでいて気持ちがよいのですが、寒くて空気が薄い! 早々に引き上げました。ところが、この頭痛が治まりません。標高はぐんぐん下がっているのに症状は同じ。
この症状はスクレに戻ってからも続きました。恐るべし高山病。高山病は高度が上がったから直ぐに罹るわけではなく、また、高度が下がったから直ぐに治るというものでもないようです。
ところで、スクレで高山病になる人は一人もいません。理由は簡単で、飛行機の中で高山病になる人がいないからです。高度9,000mを飛ぶ飛行機の中は加圧していますが、その圧力は標高換算で2,550m~2,800m程度のようです。
ラパスにある標高4,000mのエル・アルト空港に着いた時、いきなり息苦しく感じますが、それは気のせいです。飛行機の内部は着陸のかなり前から減圧し、地上と同じ大気圧で着陸します。