2008年10月20日

世界遺産 古代都市テオティワカン遺跡


 今日、ご紹介する古代都市テオティワカン遺跡(Teotihuacan)は、メキシコシティの近郊にある遺跡です。1987年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 前回の記事に地図を貼っていますのでご覧下さい。

 テオティワカンは、メキシコシティから車で1時間あまりの距離にあり、観光スポットとして、多くの観光客でにぎわっています。

 しかし、実際には、人はまばらにしかいないように見えます。
 それはこの遺跡が巨大だという証でしょう。

 テオティワカン文明は紀元前2世紀から紀元後7世紀にかけて栄えた文明で、5世紀ころに最盛期を迎えたといわれています。

 メキシコ湾岸で栄えたオルメカ文明の衰退後、テオティワカンは地方の小さな祭祀センターを持つ集落として登場しましたが、紀元後あたりから勢力を拡大し、強大な宗教としへと発展していきました。

 テオティワカン遺跡は、「死者たちの通り(La calle de Muertos)」と呼ばれる長さ5Km、幅45mの直線道路が南北に通り、北側の行き止まりに「月のピラミッド」、手前に「太陽のピラミッド」、さらに南側の起点部にケツァルコアトルの神殿が配置されています。これらを中心に周囲20平方キロにわたる都市が計画的に建造され、最盛期は20万人もの住民が居住していたと言われています。

 「死者たちの通り」を道路と書きましたが、実際は道路ではないようです。平面図で見れば直線ですが、途中、3カ所、2、3メートルの大きな段差があり、よじ登らないと通れません。

 一説では、道路のような部分に「一面、水を溜めていた」という説もあるようです。これなら、路面を水平にする必要があるので、段差ができる理由の説明が付きます。

注:私は独断でLa calle de Muertosを「死者たちの通り」と訳しています。一般には「死者の大通り」と日本では言っているようです。
 12世紀頃、この地を訪れたメシカ人(後のアステカ人)は、既に廃墟になったこの遺跡を目にしています。荒涼とした廃墟の中のこの巨大な通りを「死者達の通り」と名付けた理由が分かるような気がします。

「死者たちの通り」。 「月のピラミッド」から南方向を望む
ティオティワカン

 もし、水を溜めていたとしたら、きっとこんな眺めだったのではないでしょうか。(グラハムハンコックの『神々の指紋』をイメージに加工しています)。手前が「月のピラミッド」。左手が太陽のピラミッドです。

Calle de Muertos

死者たちの通り(La calle de Muertos) 「月のピラミッド」を背にして南側を望む

Teotihuacan死者の通り

「月のピラミッド」 高さは46m。

Teotihuacan月のピラミッド

「月のピラミッド」

Teotihuacan月のピラミッド

月のピラミッドの前の「月の広場」に立ち並ぶ祭壇群

Teotihuacan月の広場

「太陽のピラミッド」 高さは65m。
 総体積ではクフ王のピラミッドをしのぐ。当時は頂上部に祭壇があり、おぞましい儀式が執り行われた。

Teotihuacan太陽のピラミッド

『太陽のピラミッド』の頂上から『月のピラミッド』を見下ろす。

Teotihuacan『太陽のピラミッド』の頂上から『月のピラミッド』を見下ろす

 テオティワカンには三回行きました。何度でも行きたくなる場所です。周囲には何もなく、突然、遺跡が出現するところや、何といっても大きなピラミッドが二つもあるところが気に入っています。しかも、登頂できる!

 テオティワカン遺跡については、少し長い記事になります。続きは、『世界遺産 古代都市テオティワカン遺跡2』でご覧下さい。


この記事の続きを読むにはこちらをクリック
posted by ネコ師 at 21:20| Comment(4) | TrackBack(0) | メキシコ編 | 更新情報をチェックする

2008年10月19日

古代メキシコ文明とアステカ帝国の滅亡


このブログは、猫と世界遺産のブログなのに、世界遺産の記事が少ない!
本当はもっと書きたいのですが、写真がないので書くことを躊躇しています。

以前、世界各地に行った時は、デジカメではなくフィルムの時代だったので、古い写真はすべてプリントしたものです。デジタル写真が手元にないのです。

でも、そこは現代の技術で、簡単にデジタル化できます。
先日、ネガをプリントし、写真をデジタル画像に大量復元しました。

以前から書きたかった世界遺産の一つが、メキシコの『テオティワカン遺跡』

私は、世界各地の世界遺産の中でも、エジプトのピラミッドとこの遺跡に特に惹かれます。テオティワカン遺跡へは3度行きました。

なぜ惹かれるのかと聞かれても明確な答えはないのですが、強いて言えば「誰も知らない文化」だからかも知れません。

最近知ったことですが、「文化」の定義も色々あり、文化とは「コミュニケーションョン」であるとか、「景観」であるとか、様々な定義が存在します。

いずれにしても、人間の活動が密接に関わることに違いはないようです。

しかし、この両者に共通するピラミッドという遺跡からは、人間の活動が見えてきません。
宗教の匂いが色濃い遺跡ということでしょう。

中南米の遺跡というと、マヤとインカを連想します。しかし、メキシコの場合は少し複雑なので、古代文明をおさらいしておく方が良いと思います。

 メキシコの場合、5つの地域に分けて文明の興亡を見る必要があります。

【1.メキシコ中央高原】
  テオティワカン(紀元前2~紀元後7世紀)
  トルテカ(10~12世紀)
  アステカ(14~16世紀前半:スペインの征服)

【2.メキシコ湾岸】
  オルメカ(紀元前9~紀元前3世紀)

【3.オアハカ】
  サポテカ(紀元前2~紀元後7世紀)

【4.ユカタン半島】
  マヤ(紀元前2~紀元後8世紀)
  トルテカ・マヤ(8世紀~16世紀前半:スペインの征服)

5.グアテマラ/ペテン地域】
  マヤ(紀元前2~紀元後7世紀)

メキシコの地図

メキシコ文明文化圏の地図
右斜め上この地図は自作です 揺れるハート

次回、ご紹介するメキシコ中央高原のテオティワカン文明は、メキシコの文明の中でも比較的新しく、紀元前2世紀ころに始まり7世紀ころに滅んだとされています。

メキシコで最も古い文明は、メキシコ湾岸地域でBC.800年頃から栄えたとされるオルメカ文明と言われています。

メキシコと言えば『マヤ文明』というイメージが強いのですが、マヤ文明は、ユカタン半島からグアテマラ、ホンジュラスにかけて栄えた文明です。

スペインのコルテスの侵略によって、メキシコで当時栄えていたアステカと分裂状態にあったトルテカ・マヤ(マヤパン)という二つの文明が滅びました。

この時のコルテスの軍勢はわずかに四百五十人。
なぜ、こんな少人数の軍勢で数万のアステカ軍に勝つことができたのでしょうか。

これが私の疑問でした。今日は、このことを書きたいと思います。

実は、コルテスの軍勢はもっといたのです。アステカに不満を持つインディオ数千人が参加しています。

では、どうやってコルテスは彼らインディオを味方に付けたのでしょうか。

ヨーロッパ人がアメリカ大陸を(再)発見したのが1492年。
コルテスがメキシコ征服の野望を抱き、ユカタン半島に上陸したのが1519年2月。

スペインは、この間多くの探検隊を派遣しています。
コルテスがメキシコに上陸する8年前の1511年、サント・ドミンゴへ向け航行中のスペイン船がジャマイカ沖で座礁し、数名人の乗組員がユカタン半島のコスメル島に漂着するという海難事故がありました。

この乗組員のうちアギラールとゲレロが生き残りました。
その後、この二人は全く違った人生を歩むことになります。

アギラールは通訳としてコルテスの軍隊に参加し、後にスペインに帰国し高位の官職に就きます。  一方、現地にとけ込んだ生活をしていたゲレロはスペインへの復帰を拒否し、生涯、マヤの人達と暮らすことになります。

コルテスは、アギラールが通訳として参加したこと、さらにマヤ語とナワトル語(アステカの公用語)の二つに通じた先住民女性を確保したことで、現地部族やアステカとの接触にあたっては、アステカ語-マヤ語-スペイン語に訳することでコミュニケーションが可能になりました。

コルテスは、反アステカの部族と同盟を結び、アステカの首都テノチティトランに到着した1519年11月には、現地インディオが数千人、1521年の首都陥落の時には数万の反アステカ部族のインディオが参戦しています。

数百人のスペイン人だけではなかったということです。
そして、コミュニケーションを可能にしたアギラールの存在が重要な鍵となっています。

今日はここまで。
次回は、いよいよテオティワカンです。

posted by ネコ師 at 20:10| Comment(4) | TrackBack(0) | メキシコ編 | 更新情報をチェックする

2008年10月18日

ぴーちゃんが隠れている押入の中は・・


昨日の記事で、ぴーちゃんが隠れている押入の話しをしましたが、フラッシュを作ることで精一杯だったので、押入の説明を忘れていました。

セサールもぴーちゃんもこの押入がお気に入りで、「猫がいない!」と大騒ぎするときは、大体ここにいます。

でも、この押し入れ、奥行きがあるため、白と灰色の迷彩色のような毛色のセサールが入るとどこにいるのか分かりません。
このときは、ひもを入れて猫釣りをします。セサールの場合は大抵、すぐに釣れます (笑)

あっ、ぴーちゃん、見ぃ~つけ揺れるハート

Pchan_b01.JPG


ぴーちゃんは、「風の谷のナウシカ」の本の間に隠れていました。ナウシカのように素敵です!
まるで、ぴーちゃんのためのスペースのように、空間にすっぽりと収まっています。

Pchan_b02.JPG


ぴーちゃん、最近、美貌に磨きがかかってきましたわーい(嬉しい顔)
特に、まなざしに艶が出てきましたダッシュ(走り出すさま)

Pchan_b03.JPG


以前、ご紹介した『3匹ケタル』はここにいます。スペインで買ったお気に入りお土産です揺れるハート

廊下だとじゃまになるので、今は押入れの中にいますが、3匹で楽しそうに遊んでいます揺れるハート

Pchan_b04.JPG


Pchan_b05.JPG


猫グッズは、お店にはたくさんあるのですが、なかなか気に入ったものがなくて、店に立ち寄ってもほとんど買いません。この「3匹ケタル」だけは特別で、「お店にあったものを全部買えば良かったダッシュ(走り出すさま)」と後悔しています。

「3匹ケタル」の記事は、右サイドバー、カテゴリーの「海外お気に入りお土産」から入れます。



posted by ネコ師 at 23:54| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2008年10月17日

ぴーちゃん、家の中で「家出」


セサールばかり、みんなが注目するものだから、ぴーちゃんがすねて家出してしまいましたたらーっ(汗)

というのはジョークです (=⌒o⌒=)
押入れにいるところを発見!

さっそくカメラを取ってきて、「パシャリ!」

我が家の会話
>
--「A」 部屋に入ってくる。--

A「ネコは?」
B「そこら辺にいるんじゃないの」

--「A」ネコ探しを始める--

--「C」部屋に入ってくる--

C「ネコは?」
B「そこら辺にいるんじゃないの」

--「C」ネコ探しを始める--

--「D」部屋に入ってくる?--
C「ネコは?」
B「そこら辺にいるんじゃないのダッシュ(走り出すさま) 私はネコ番じゃないわよダッシュ(走り出すさま)ダッシュ(走り出すさま)
-「B」、切れるたらーっ(汗) (怖いあせあせ(飛び散る汗))-

--「D」ネコ探しを始める--

何なんだ! この家庭は!! ネコの居場所しか話題がないのか!

今日の登場人物

A:ネコ師
B:ぴーママ(ぴーちゃんのママという意味です(^ν^))
C:長男
D:次男

ぴーちゃん、押入れで「風の谷のナウシカ」を読んでいました! 揺れるハート

これ、宮崎駿のアニメの中で一番好きです。

追記

 フラッシュをアップしたのですが、ジェネレータのサイト「effectgenerator」に依存しているフラッシュだったため、このサービスが終了したのでフラッシュは表示できません。残念です。
 タグを削除しました。

このフラッシュ、実は作るのが大変だったのです。
動いているのはぴーちゃんだけというのが分かりますか。

4枚の写真を使っていますが、写真は手撮りのため位置がずれます。
動かない本に合わせて写真を1枚1枚位置合わせをしました。

涙の結晶です ・○・)ξ♭♪/

そのため、気が付いたら、翌日。二日間もブログを更新しないことになってしまった!
後で、日付の修正をしておきます。
posted by ネコ師 at 23:46| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2008年10月15日

変顔の猫日記


うちの守り神のゴリラ君です。
その横で、いきなりへんてこな顔をしているのが、セサール君です。えっ、ご存じ? 

子供が小さいとき、デパートで「うちの子そっくり」のオラウータン君を見つけて買って帰り、皆で、「そっくり!」と爆笑しました。

このオラウータン君、優れもので、ひもにつかまることができるし、口を開け閉めして声も出ます。目玉も左右別々にクリクリ動かすこともできます。

(おまけに、この当時、どこで覚えたのか息子が「おら、○○だ」という言葉を覚え、しきりに使っていたので、「おら、うーたんだ」という絶妙の掛け合い言葉になりました v(^ ^)v  )
【追記】最初、ゴリラと書きましたが、オラウータンの間違いでした。ぴーママからこの記事へのチェックのメールが届きました。そういえば。。と思い出しました /(*´`*)\

そこで、セサールを脅かそうと思ったのですが、やはり、生きていないものには関心がないようで、(T○T)

へんな顔をされてしまいました (TДT)

声が出て、目が動くため、ちょっとだけびっくり。でも、それだけ。反応がありません。もっと驚くかと期待したのに、期待外れでした。

Cesar_A01.JPG


Cesar_A02.JPG


久々のぴーちゃんとセサールとのツーショットです。
ぴーちゃんは変顔をしません。いつも美人猫です 揺れるハート

そういえば、ピーちゃんの変顔って見たことがない。やはり、セサールだけなのでしょうか。表情豊とも言えますが、飼い主にとっては、それがカワイイ!

Cesar_A03.JPG

油断していると、あらあら、また変顔に!

Cesar_A04.JPG


Cesar_A05.JPG


Cesar_A06.JPG


たまに怖い顔をしたり、ふてぶてしい顔をしますが、なき声はまったくの仔猫そのもの。みゃーみゃー、と啼きます。顔と声とのアンバランスが何とも可愛いセサールです。

これから、どんな猫に成長していくのか楽しみです。態度ので飼い猫に成長するのが怖い!


posted by ネコ師 at 20:09| Comment(3) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

▲ このページのTOPへ戻る

MIX洋猫と世界遺産ランキングに参加しています。
このバナーは「セサールの酔猫バナー」という名前です。
この酔っぱらいのような猫のことをもっと知りたい方は
猫カテゴリーからご覧下さい。

にほんブムグ村洋猫へのリンク


Copyright Ⓒ Nekoshi, 2007-2017 All Rights Reserved.